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    1.「○○な話なんですけど」という出だしで話をセットアップする

     「めっちゃ、驚いた話なんですけど…」
     「そこまで気を使わんでエエよって思った話なんですけど…」

     よく木村祐一さんやほっしゃんさんが、こんな出だしで話しはじめるのを聞いたことがないでしょうか。出だしでは、オチの出来事の感情だけを切り取って、「○○な話」と先に話してしまうのがポイントです。

     え!そんなことしたら、オチも見えてしまうし、ハードルがあがるんじゃ…?
     いいえ。そうではありません。
     ハリウッド式の脚本の技術を学ぶとき、はじめに叩きこまれるのが、この「セットアップ」という技法です。聞き手に「これは何の話か?」としっかりほのめかすことで、期待と予測を正しい方向に案内するのです。

     つまらないと感じる話や映画・ドラマを見ていると、「この話はどこに向かっているんだ?」「あれ、思ってたのと違う…」と感じてイヤになることはありませんか?これはセットアップができていない証拠です。
     話は、ほどよく抽象的にセットアップしましょう。


    2.「V.A.K」をその場にいるかのように体験しながら話す

     面白い話には、共通点があります。
     それは、目の前にその出来事が実際に起きているかのような「臨場感」があることです。

     学校の話を聞いていると、本当にその学校にいるような感覚になったり、ヤンキーにからまれている話を聞いていると、手に汗を握ったりします。

     「臨場感」を感じてもらうのに大事なのは、次の3つの感覚を釣り上げる表現を使うことです。

    • 視覚(Visual) … 目で見える情報
    • 聴覚(Auditory) … 耳から入ってくる音・セリフ・擬音
    • 体感覚(Kinesthetic) … 体で感じる感覚

     たとえば、小籔千豊さんが「ポニーテールのちっちゃい宇崎竜童みたいなオッサン」(Visual)と言うと目の前にありありとその人物が浮かんできますし、擬音マジシャンの宮川大輔さんが「腐ったカレーの入ったフライパンをスナップをきかせて”ゆんっ!”っと投げた」(Auditory)というとその場の状況が伝わってきます。


    3.「メラビアンの法則」を活用する

     私たちは、コミュニケーションにおいて大事なのは「言葉」だと思っていますが、実はそうではありません。

     言葉は「伝わりやすさ」に、たった7%しか影響を与えておりません。
     悲しいことにほとんど、聞かれていないのです。

     「え!じゃあ何が大事なんだ?」
     アメリカの心理学者アルバート・メラビアンの研究によると、「伝わりやすさ」に影響するのは、言葉が7%、口調や話の早さなどの声のトーンが38%、身ぶり手ぶりや顔つきなどのビジュアル情報が55%となっています。
     かんたんにいえば、ボディ・アクションが大事なのです。

     ダウンタウンの松本人志さんは発想が面白いのはもちろんですが、この「メラビアンの法則」の使い手でもあります。立ち上がって身ぶり手ぶりをフルに使って、額に汗をかきながら話すその姿は、私たちをその場にワープさせてハラハラドキドキさせるのです。


    4.オチまでは、絶対に笑わない(絶対に!)

     面白い話を人に話すときに、ついついやってしまうのが、
     「いやぁさあ(フフッ)、この前おもしろい事件があってさぁ(プププ)」
     と笑いながら話してしまうことです。
     (私もよくやってしまうのですが…)

     逆の立場になるとよくわかりますが、まだ面白い部分に到達していないのに笑いながら話されてしまうと、聞くほうは「何が面白いのかわからん!」と、興ざめしてしまいます。

     笑うのは最後です。
     そこまではポーカーフェイスを徹底し、風船をふくらますかのようにフリを吹きこんで、「いったいどうなるんだ!」とハラハラさせて、最後にBANG!です。


    5.フリとは「モヤモヤをつくること」

     フリ(伏線)をどのように設計したらいいかわからないことがよくある。
     「オチの反対をフリ」のようにいう人もいるけど、それだとオチが予測できてしまう。

     フリとはモヤモヤ。「ん?どうなるんだ」という疑問を、聞き手にわからないように提示していく作業である。言い換えれば、全体像がわからないギリギリまで、ジグソーパズルを組み立てていく作業と言えるかもしれない。

     千原ジュニアさんが以前した話で、こんなのがありました。
     「お寿司屋さんで、カップルがいたんですよ。男のほうがすっとプレゼントを渡して、女のほうが、えー開けていい?って聞いてあけはじめたんです。大きな箱をあけたら、さらに、きんちゃくポーチみたいものが入っていて、中を見た女の人が”えー!超うれしー!すごーい、カワイイー!”って言ってるんです。その女の人は、お世辞とかじゃなくて本当に喜んでる感じなんですよ。えーなんやろ?いったい何が入ってるんだろうと思ってドキドキして横目でみてたんです。」

     もうモヤモヤがたまらない。ジグソーパズルがどんどんできていく。
     この後に最後のオチが来て、ビッグ・フィニッシュ。


    6.ダメ押しで相手に疑問をなげかけて「?」をつくり、落とす。

     最後の最後までできあがって、十分にひっぱりきったなら、
     「その後、何が出てきたと思います?ビックリしましたよ。(オチをいう!)」
     これでビッグ・フィニッシュ。

     オチは最後です。オチは倒置法でいいましょう。


    居酒屋や学校で盛り上がるレベルには、なれる。

     そうはいっても、むずかしい。これがすべらない話。
     実際はこんなに単純ではなくて、もっと高度な技術があったり、キャラクターが大事だったり、言葉のセンスやいろいろな要素が関係するのだろう。

     でも基本がわかるだけでも、すこしはマシになる。
     居酒屋や学校で盛り上がるレベルにはなれる。

     ビジネスの現場では、一番大事なことは、一番はじめにいって、モヤモヤなどつくらない。社会人をやっていると、知らず知らずのうちに、こういう話し方に慣れてきてしまうので、話がつまらない。すべってしまう。

     「すべらない話」を話そうと思って気がついたのは、だれかを楽しませようとあれこれ練るのはとても楽しいことだいうことだ。日常生活を生きていて、面白いネタにであったら、ストーリーを考えてみるのも面白いことかもしれない。

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